MURASAKI SHONAN OPEN

MURASAKI SHONAN OPEN

MURASAKI SHONAN OPEN

REPORT

WSL WORLD SURF LEAGUE QS1500
MURASAKI SHONAN OPEN 2016

7/11(MON)-18(MON) @BEACH AREA

REPORT レポート

「MURASAKI SHONAN OPEN 2016」はウェイティング期間の初日からスタート。


今回のイベントには、昨年のランニングアップ大橋海人、2015年度の全米オープン覇者である大原洋人をはじめ、仲村拓久未、新井洋人、稲葉玲王、ベテランで2013年度のイベントチャンピオン大野修聖といった、世界を転戦する日本のトップが集結した。

  • (Hiroto Ohhara)

  • (Kaito Ohashi)

  • (Masatoshi Ohno)

  • (Reo Inaba)

1500でCT選手は参加しないものの、オーストラリア、ブラジル、アメリカ、フランス、ハワイなどから強豪選手が続々来日。
台風1号からのうねりは弱まったものの、南海上の太平洋高気圧から梅雨前線に向けて吹き出す南~南西風によるうねりが残り、サイズは腰~腹前後のコンディションで、ラウンド1とラウンド2が終了した。

  • (Braiden Maither)

  • (Jason Shibata)

大会2日目は、ウネリは残ったものの、パワーはなくサイズはモモコシのワイドなコンディションでトップシードが登場するラウンド3が行われた。

  • (Colt Ward)

  • (Arashi Kato)

グッド、エクセレントを出せれば、勝負は優位に運べるものの、波数は少なく2本目が揃えられない。4マンプライオリティルールもあって、逆転はアベレージスコアで可能。
そうなると波の選択と演技の組み立てが必至となる。なので、最後まで誰が勝ち上がるかわからない展開。波は小さいながら、見ている方は面白い試合となった。

2日目のハイスコアをだしたのは、西優司。ヒート後半にライトブレイクでスピードとパワーのあるコンビネーション・マニューバーを見せて、9.00の今大会のハイエスト・スコアをマーク。

  • (Yuji Nishi)

そして、日本のトップクラスの大原洋人、大橋海人、稲葉玲王、仲村拓久未、大野修聖、辻裕次郎、新井洋人、など続々と次のラウンドへ勝ち上がっていった。

  • (Kaito Ohashi)

  • (Hiroto Ohhara)

3日目は波のコンディション不足で大会開催を行わず、大会4日目。クリーンでサイズも大会には充分なコンディションとなった鵠沼海岸。クオーターファイナルまで行われてベスト4が決定。日本の新井洋人、大野修聖のふたりが勝ち上がった。

  • (Masatoshi Ohno)

  • (Hiroto Arai)

朝一はまだ潮は引きに向かうところで試合がスタート。ダンパーで流れも入る早い波。ライトも入るが、見た目が良いだけ。ポテンシャルのあるのはキレたレフト。会場はクセのある波。日本で開催されていることから、日本人選手が有利であるはず。しかし、それでも外人選手が勝ち上がるのはなぜか。波が悪くてもそれなりに合わせる力があるからか。やはり、外人選手は地力がある。

  • (Jackson Bake)

  • (Perth Standlick)

今回は家族がビーチで応援する新井洋人。R5では終了1分前に9.00のエクセレントで大逆転で勝ち上がった。
その勢いのまま、クオーターファイナルをチャージ。シャープなバックハンドで7.75をスコアして、ヒートを終始リード。ヒート終盤にもバックアップを7.00に塗り替え、後半追い上げを開始したドナートを振り切り、見事セミファイナル進出を決めた。

  • (Hiroto Arai)

そして、大会最終日は今大会で一番のベストコンディションとなった鵠沼海岸において、ベスト4進出を決めた日本の新井洋人、大野修聖のふたりがオーストラリアの選手2名と戦った。
引いている時はサイズがあるものの、ワイドでダンパーが目立つため、フェイスが出るハイタイドを待ってファイナルデイがスタートした。
セミファイナルのヒート1で新井洋人は、パース・スタンドリック(AUS)と。
ヒート2では大野修聖がサクソン・ラムスデン(AUS)と対戦。
ヒートスタートからチャージを見せた新井洋人は、スタンドリックとのクロスゲームを得意のバックハンド・リエントリーで大逆転。
大野修聖もヒート終盤にエクセレントの8.5をスコアして、大逆転でファイナル進出を決めた。

  • (Masatoshi Ohno)

  • (Hiroto Arai)

誰もが待ち望んだ、新井洋人と大野修聖による日本人スター同士のファイナルは、スローな展開ながら、新井洋人がバックハンドで4.25をスコアして開始する。
じっくりとセットを待つ大野に対して、どんどんスコアを刻んで行く新井は、フォアハンドで5.50をスコア。ヒートスコア10.00として、大野にプレッシャーをかける。実はそれが今回、新井洋人の勝因の一つとなった戦略だった。

(Hiroto Arai)



後半に入り、今度は新井洋人がプライオリティを持ってセットを待つ。レフトのセットを掴んだ新井洋人は、しっかりコントロールされ、レールを使ったパワーのあるコンビネーション・ライディングで8.50のエクセレントをスコア。大野をコンビネーションに追い込んだ。

残り時間10分を切って、ようやく波を見つけた大野修聖。レフトハンダーをフォアハンドのファーストターンからスピード、パワー、コミットメントのあるライディングを披露。7.65のグッドスコアを叩き出し巻き返しを図る。更にライトブレイクをバックハンドでチャージし4.15をスコア。新井との差を縮めて行く。

(Masatoshi Ohno)



しかし、大野の追い上げもそこまで。前半に高得点を集めた新井洋人がQSイベント初優勝を決めた。

(Hiroto Arai)



これまで湘南オープンをはじめ、多くの優勝経験を持つ新井だが、それらはジュニアのタイトルだった。ジュニアやカデットで初優勝を手に入れたのも、子供の頃から通っていた鵠沼で行われた湘南オープンであり、新井洋人にとって湘南オープンは想い出深いイベント。そして新井洋人は、この湘南でもうひとつの扉を開き、次のステージでの戦いを始める。

(左:Masatoshi Ohno 右:Hiroto Arai)



■RESULTS
1位    Hiroto Arai
2位    Masatoshi Ohno


HIGHLIGHT MOVIE ハイライト



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GUIDE サーフィン観戦ガイド

日本のサーフイベントで唯一、一般向けに観戦スタンドが設けられているのがこのSHONAN OPEN。遠慮せずにどんどん観戦スタンドから観戦してください。
サーフィンでは通常20分ほどで行われる、数人の選手の対戦をヒートと呼び、通常は4人ヒートで上位2名がラウンドアップ。つまり4人の選手が同時に20分間海に入り、ポイントを競う。5人いるジャッジは各選手の乗った波すべてに対して、1本ずつ、10点満点で採点。そのライディングに対して一番高い点をつけたジャッジと一番低い点をつけたジャッジのポイントを除外し、残る3人のジャッジが付けたポイントの平均がそのライディングの得点になる。
各選手が乗った波の得点のうち、上から高いほう2本分がその選手のそのヒートでの得点。よって、満点は10点×2本で20点。基本的には、波の難しい部分で難しいことをたくさんやった人の勝ち。
基本的なマナーとして、ごみは各自で持ち帰る。飲み終わった飲料のカンやペットボトルなど、ついその場に置き忘れていきがちですが、帰るときには自分のいたところをちゃんとチェックして、足跡だけしか残さないこと。
また、ヒート前の選手は集中モード全開。写真撮影や握手、サイン等はヒートの後で。常識的なマナーとして、写真いいですか? の一声はかけるべし。

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